餅菜ってご存知ですか?
その種が手に入ったので、配布します。
今晩ちゃっと(急いでの名古屋弁)小分けして、
この前の小松菜やほうれん草と同じ方式で配布します。
区画の空いた所でもご自宅でプランターにでも撒いてみてください。
〈餅菜について〉
小松菜に似たナッパですが、実は小松菜とはちょっと違います。
名古屋のお正月の雑煮(すまし汁にお餅とナッパだけのシンプルな雑煮)に入れる伝統野菜です。
別名、正月菜とも言います。
が、年末になると小松菜を「正月菜」とか「もち菜」と書いて売っていたりするので、小松菜と混同されがちです。
小松菜に比べて育てにくいとか、色が青々しにくいとかで、廃れていったとのこと。
小松菜の様に青々しない分、柔らかいという面もあります。
〈伝統野菜について〉
いわゆる「伝統野菜」って言い方変えれば「廃れた野菜」という事です。
廃れた野菜が絶滅しない様に伝統野菜と言って受け継いでいこうとしているわけです。
とはいえ伝統野菜として純血を保つのはコレまた困難で、風で交雑しない様に周りで同じ仲間の野菜育てないとか、昆虫が授粉しない様に物理的に遮蔽したりと手間暇かかるのです。
さらにできた野菜から伝統野菜にあう形質の物だけピックアップして種を採るのです。
例えば、八事五寸人参なら五寸サイズのだけ残すとかです。
廃れた理由は様々でしょうが、例をあれば…
・育てにくい(形が不揃いであったり、歩留まりが悪い)
・流通に乗せにくい(傷みやすい。形を一定にして箱に入りやすい方が流通させやすい)
・味にクセがあったりしてゲンダイジンの好みに合わない(売れないので作られなくなる)
と言ったところです。
一方で廃れてない今時の野菜は、F1とか一代交配ってので、上記と反対に形が揃って作りやすく且つ消費者ニーズに合う様になってます。
ちなみにその代だけで狙った形質が出るので、F1の野菜からとった種を育てると形質バラバラになります。
消費者ニーズに応えるってのは大事ですが、消費者の方も野菜のことを理解する事も大事です。
例えばスーパーでブロッコリーが売れていた場合、頭が赤紫っぽいのは避けてませんか?
あれは傷んでるのではなくてポリフェノールの一種アントシアンが出てるんです。
(栽培中寒さに当たるとアントシアンがでる。)
ポリフェノールと聞けばありがたがるのに…。
それでも消費者が避ければ売れないので、今やアントシアンレスのブロッコリーもあるくらいです。
野菜を通していろいろ考えさせられます。